イラクで自爆テロ タンクローリー爆発し98人死亡

バグダッド南方のムサイブで16日、体に爆発物を巻きつけた男がガソリンスタンドで自爆し、燃料を積んだタンクローリーが爆発した。周囲の建物も炎上し、ロイター通信によると少なくとも98人が死亡し、75人が負傷した。4月末の移行政府発足以降、単独のテロとしては最悪の事件となった。
ムサイブはイスラムシーア派の聖地カルバラに近く、シーア派スンニ派が混住する地域。これまでにも聖地に向かうシーア派住民の襲撃事件や拉致事件が多発してきた。
現地からの報道によると、男は中心街のガソリンスタンドに入ってきたタンクローリーに駆け寄り自爆、タンクローリーの爆発を誘発した。ガソリンスタンドの周辺にはアパートやモスクなどがあり、多くの市民が巻き込まれたとみられる。
バグダッドでは15日に少なくとも10件の自爆テロが発生するなど武装勢力のテロ攻撃が激化している。イラクの聖戦アルカイダ組織は16日、ウェブサイト上に同組織を率いるザルカウィ容疑者が攻撃の強化を命じたとする声明を出した。
AP通信によるとバグダッドでは17日、イラク軍や米軍を狙った自動車爆弾テロが3件起き、19人が死亡した。

この一件について、どこの報道局も大々的に扱わない。関西で電車脱線事故で100人以上が死亡したら、大騒ぎで何日も同じニュースをやるのだが、テロによって一瞬でほぼ100人が死亡しても、新聞でちょこっと扱うだけである。イラク情勢はますます、悪化の一途をたどると言っていい。何度も言うが、そもそもの発端は10年以上前の、国連決議678、687を「まだ発効可能」と勝手に解釈し、国連決議1441を引用した形でイラクを侵略した米英にある。すべての責任は侵略戦争を支持した、アメリカ、イギリス、その他の国であり、そのひとつには無論、日本も数えられている。21世紀初頭に一体何が行われたのか、後世の歴史家たちが判断すればいい。詳しい論文はここでは割愛するが、興味があれば一人でも多くの人が、この戦争についての真相を知るべきだ。

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