いい加減に目を覚ませ アメリカ追従の一国平和主義

smallworldjp2005-06-30

1 聞け万国の労働者 とどろきわたるメーデー
  示威者に起こる足どりと 未来をつぐる鬨(とき)の声

2 汝の部署を放棄せよ 汝の価値に目醒むべし 
  全一日の休業は 社会の虚偽をうつものぞ

3 永き搾取に悩みたる 無産の民よ決起せよ
  今や二十四時間の 階級戦は来りたり

4 起て労働者奮い起て 奪い去られし生産を
  正義の手もと取り返せ 彼らの力何物ぞ

5 われらが歩武の先頭に 掲げられたる赤旗
  守れメーデー労働者 守れメーデー労働者

自分がもし、1960年代に生まれていたら、ほぼ間違いなく安保闘争に参加していたに違いない。安保闘争後に生まれた日本人は、すべてがアメリカに平定された、アメリカ色の眼鏡で、アメリカ風に色付けされた価値観でしかモノを見ることができなくなった。国の体制が新しくスタートした、その段階で既にアメリカの奴隷であって、「恥」という言葉の意味を忘れているのだから、モラルの欠如であるとか、恥の文化が無くなったというのも無理はない。

1951年から1960年にかけて、2000年以上続いた独立国の歴史は終わり、アメリカ帝国の植民地が誕生した。独立国とは名ばかりの、アメリカ一国追従主義である。そんな国の国民にモラルを要求すること自体が、土台無理な話である。何しろ、アメリカの傘下に入っていさえすれば、半永久的に安全保障においても、経済政策においても不安なことは何もないという大誤算をしてきて、今に至るのだから。

経常収支を安定させ、プラザ合意後、円高ドル安を約束したルーブル合意がある。所詮、日本はどこまで行ってもアメリカの犬以外の何者でもない。国連のコンセンサスを全く得ることなく始めた侵略戦争も、いの一番で100%支持するとのたまった小泉。これからも、アメリカのご都合主義に付き合わされるのだろう。もはや、気概など期待することはできない。この国には自浄能力など残されていない。日米同盟という名前の麻薬に手を出してしまった、愚かな国民総シャブ中の民なのである。このまま日本はアメリカの奴隷を続けるおつもりなのだろう。何をしても無駄なのだろう、もはや、何も言うまい。

全共闘世代の彼らは、本気で革命を起こせると考えていた。武力蜂起しか道はないと、アメリカ的覇権国家、資本主義を拒絶するならば、当時唯一希望を持つことができたのがソ連であり、マルクスレーニン主義であったこともまた無理はない。その後冷戦が終結し、社会主義体制が崩壊するが、当時の若者にその予測を要求するのはあまりに酷である。

時代は変わった。彼らの良心=野望は無残にも崩れ去らされたが、幸いにも二極対峙であった冷戦期には無かった価値観が生まれている。それが、憲法改正論議であろう。どうやら、アメリカのくれた麻薬は、防衛の根本的概念まで破壊してしまったらしい。多くの日本人が防衛がなぜ、必要なのか、ということすら理解できなくなっている。末期症状である。現実的な問題から言えば、アメリカとの関係を維持していくことにならざるを得ない。だが、軍隊の保持を明記し、集団的自衛権を認めた後は徐々に日米同盟をなくしていく方向で考えねばならないだろう。それが、国際的にも最も普遍的な国のカタチであるし、そんなことを今から議論しようとしている時点で、日本が世界からどんな目で見られているかを想像するのは容易い。