「動くものは何でも撃つ」米兵がイラクでまたやらかした

smallworldjp2005-03-05

US troops fire at freed hostage
Freed Italian journalist Giuliana Sgrena has been hurt by US troops firing at a car taking her to Baghdad airport soon after her release.
http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/4320111.stm

人質になっていたのは、イタリアの左派メディアの記者の女性。検問所を通過しようとしたが聞かず、やむを得ず撃ったという米軍の発表がどこまで信憑性があるのか疑問に思う。日本人でも外務省の奥克彦氏やジャーナリストの橋田信介氏が相次いで銃撃され、殺害されている。真相は明らかになっていないが、米軍に誤射された可能性は少なくない。同じ職場の職員が殺されたのに、真相究明をしない。日本の外務省はどこまで冷徹なのかと思う。口には出さないが、究明をするほどの価値が無い「犬死に」だったと言いたげだ。ベルルスコーニ伊首相は、誰かが何らかの責任を取るべきだとしている。責任を取ってラムズフェルドが辞任するのはどうか。

確かに、連日自分の仲間が平均2〜3人殺されていくわけだから、過剰反応するのは仕方がないことかもしれない。海兵隊らもバグダッドに入った直後は、「動くものは何でも撃っていた」と言っている。しかしながら、戦場だからなんでもありだ、と言ってしまえば元も子もない。イタリアが中東問題で米側の立場の一翼を担っており、反乱でも起こされたら米側賛同の日本が巻き添え喰らって、世界中の中道・左派政府からの大バッシングが始まる。

イラク戦争開戦から米兵の死者は1500人を超えたが、イラク民間人と外国人武装勢力の死者数は明らかになっていない。多くて10万人と言われている。法治国家において人を一人殺せば犯罪者だが、戦場で100人の敵を殺せば英雄になるという言葉がある。戦争のない日本人が聞いても、いまいち実感が沸かない。そして、今のイラクの現状は日本人にとって、キチガイの所業としか映らないのかもしれない。